研究所からのお知らせ

  • 2016.6.20更新
多職種経口摂取支援チームマニュアル-経口維持加算に係る要介護高齢者の経口摂取支援に向けて-平成27年度版

 平成27年度厚生労働省科学研究費補助金(長寿科学総合研究事業)「要介護高齢者の経口摂取支援のための歯科と栄養の連携を推進するための研究」研究班で作成したマニュアルです。介護保険施設における経口維持加算に係る多職種連携による要介護高齢者の経口摂取支援のための要点をまとめています。ぜひご活用ください。

 

発行:厚生労働科学研究費補助金(長寿科学総合研究事業)
「要介護高齢者の経口摂取支援のための歯科と栄養の連携を推進するための研究」研究班

編集:枝広あや子(主任研究者)

 

「マニュアル(平成27年度版)」

 

「家族説明用パンフレット」

  • 2016.6.7更新
ローラーによる軽微な皮膚刺激が、過活動膀胱による高齢者の夜間頻尿を緩和することを発見

 東京都健康長寿医療センター研究所の堀田晴美研究副部長、同病院の粕谷豊部長、帝京平成大学宮崎彰吾博士らの共同研究グループは、ローラーを使った軽微な皮膚刺激が、過活動膀胱による高齢者の夜間頻尿の緩和に効果があることを明らかにしました。この研究成果は、これまで有効な対処法がなかった夜間頻尿のための新たなセルフケア方法の開発に大きく貢献するものと期待されます。
 私たちは、麻酔動物の排尿収縮に対する異なる効果を持つ2つのローラーを使って、どちらのローラーなのか、参加者にも研究担当者にもわからない方法で研究を行いました。軟らかいエラストマー表面を持つローラーをアクティブ刺激、硬いポリスチレン表面を持つローラーをプラセボ刺激に使用しました。 参加者自身に、優しくゆっくりと会陰部の皮膚上でローラーを転がす刺激を、一日一回就寝前に1分間行っていただきました。高齢者に多い夜間頻尿の主な原因の一つに、過活動膀胱(OAB)があります。OABのない参加者では、アクティブとプラセボ刺激の影響に差はありませんでしたが、OABを持つ参加者では、アクティブ刺激により、プラセボ刺激にくらべて、夜間の排尿回数が0.6回減少することがわかりました。 

プレス発表資料

  • 2016.2.29更新
福山型先天性筋ジストロフィー症の原因を解明

 東京都健康長寿医療センターの遠藤玉夫副所長、神戸大学大学院医学研究科の戸田達史教授、大阪府立母子保健総合医療センターの和田芳直研究所長らの共同研究グループは、厚生労働省指定難病である「福山型先天性筋ジストロフィー症と類縁疾患」の原因となる3つの遺伝子(fukutin, FKRP, ISPD)の機能を解明し、発症のメカニズムを明らかにしました。
 今回、fukutinとFKRPが糖鎖をつくる糖転移酵素であること、ISPDはその糖鎖合成の材料(CDP-リビトール)をつくる酵素であることを明らかにしました。これら3つの酵素は協力して、脳と筋肉の発達や機能に必要な糖鎖の合成に関わることが分かり、これまで部分的にしか分かっていなかった糖鎖構造の全容を明らかにすることができました。本研究により、福山型を始めとする全ての先天性筋ジストロフィー症の研究の飛躍的な進歩が期待されます。
 また、CDP-リビトールの不足が筋ジストロフィー症の一因となることが分かったので、ゲノム編集技術を使って筋ジストロフィー症の特徴を持つ疾患モデル細胞をつくり、CDP-リビトール投与の効果を調べました。その結果、糖鎖異常が回復することを確認しCDP-リビトール投与療法という新たな治療法の有効性を示すことに成功しました。

プレス発表資料

  • 2016.2.22更新
網膜色素変性症の原因となる遺伝子変異を発見

 東京都健康長寿医療センターの遠藤玉夫副所長、ベイラー医科大学(米国)ルイ・チェン博士、北京協和医学院(中国)ルイファン・スー博士、マギル大学医療センター(カナダ)ロバート・コーエンコープ博士らの共同研究グループは、厚生労働省指定難病の一つである「網膜色素変性症」の原因となる遺伝子(糖転移酵素POMGNT1)の変異を発見し、発症機構の一端を明らかにしました。
 私たちは原因が明らかになっていなかった網膜色素変性症の3家系を調べ、新たにPOMGNT1遺伝子の変異を発見しました。これまでに筋眼脳病患者さんから見つかったPOMGNT1遺伝子の変異は全てPOMGNT1の酵素活性を失っていましたが、今回新たに見つかった変異はPOMGNT1の酵素活性を著しく減少させたものの、弱い酵素活性が維持されていました。弱い酵素活性が残ることで、重篤な先天性の筋眼脳病は発症しませんが、成人後の網膜色素変性症を発症するリスクがあることが分かりました。本研究により、POMGNT1は成人後の網膜細胞の維持に必要であり、酵素活性の低下により糖鎖合成が不完全になることで徐々に網膜細胞を維持できなくなる、という網膜色素変性症の発症の新しいメカニズムが明らかにされました。

プレス発表資料

  • 2015.11.21更新
超百寿者の血漿タンパク質糖鎖からみた健康長寿の秘訣

 健康長寿の秘訣を探るため、私たちは105歳を超えてなお健康を維持している超百寿者の血漿から、血漿タンパク質の糖鎖を切り出し、その構造解析を行った。私たちの血液に含まれる血漿タンパク質は、そのほとんどに「糖鎖」が付いているが、「糖鎖」の構造は老化や病気など健康の変化を反映して変化し、がんなど様々な疾患のマーカーとなることが知られている。そこで、糖鎖が「健康長寿」のマーカーとなるのではないかと考え、超百寿者の血漿タンパク質に含まれる糖鎖の構造を、液体クロマトグラフィー-質量分析装置(LC-MS)及び多変量解析(O-PLS)を用いて解析した。若齢対照群(20-30歳)や老齢対照群(70-80歳)の糖鎖構造と比較したところ、超百寿者では高分岐かつ高シアル酸含有糖鎖が増加していることが明らかになった。これらの糖鎖は、炎症に伴って増加する糖鎖であることが知られており、また実際に超百寿者ではCRPなど炎症マーカーの増加が認められた。以上より、超百寿者は加齢による慢性炎症の亢進そのものを抑えているのではなく、糖鎖の構造変化などを通して、亢進する慢性炎症にうまく対応しているところ、すなわち免疫機能が維持されているところに、健康長寿の秘訣があることを示唆した。

プレス発表資料

  • 2015.11.4更新
[動画]DASCとその活用法 模擬アセスメント

 平成26年度老人保健健康増進等事業「認知症の早期診断、早期対応につながる初期集中支援チーム員の質の確保等に向けた調査研究事業」において作成した動画です(平成26年度老人保健健康増進等事業報告書はこちら)。
 国立研究開発法人国立長寿医療研究センターが実施した平成27 年度認知症初期集中支援チーム員研修でも使用されました。
※研修の詳細はこちら(国立長寿医療研究センターのページにリンク)

 

地域包括ケアシステムにおける認知症総合アセスメント(DASC)とその活用方法
模擬アセスメント うめさん編 2013年版

制作:
ヴェクソンインターナショナル株式会社

監督・脚本:
地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター研究所
自立促進と介護予防研究チーム
研究部長 粟田 主一

  • 2015.8.28更新
高齢者の自転車関連事故発生率とその障害率 〜潜在的障害事故の実態〜

 東京都板橋区在住の高齢者7,083名に対して調査票を郵送し、調査を行った。性別、年齢、生活機能、過去1年間の自転車関連事故の発生の有無、自転車発生事故に伴うケガの有無と警察への通報について質問紙にて調査した。返信された調査票(3539名:回答率50.0%)から欠損回答のないものを抽出し、運転中の事故解析においては3098名(平均年齢 ± 標準偏差 = 72.8 ± 5.6, 女性53.9%)を解析対象とし、歩行中の自転車に起因した事故解析に関しては2861名(平均年齢 ± 標準偏差 = 72.8 ± 5.6, 女性54.0%)を解析対象とした。
 結果、解析対象者の63.0%(1,953名)が日常的に自転車を運転しており、そのうち9.4%(184名)が自転車運転中の事故を経験しており、事故経験者の76.1%(140名)が何らかのケガを負っていた。他方、歩行中では3.4%(98名)の高齢者が自転車に起因した事故に巻き込まれており、その事故経験者の55.1%(54名)が何らかのケガを負っていたことがわかった。
 また、自転車運転中および歩行中の事故で“通院が必要となったケガ”を負った高齢者のうち、それぞれ70.2%(59名)、76.9%(20名)の高齢者が警察への通報をしていなかったことが明らかとなった。

プレス発表資料

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