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理事長挨拶



東京都健康長寿医療センター理事長
松下 正明


 2011年3月11日の東北大震災では、多数の方々がお亡くなりになられたことに心よりお悔やみ申し上げるとともに、被災者の皆さまには謹んでお見舞い申し上げます。また、今後の一日も早い地域の復興と皆さま方の生活の回復を祈念いたします。 当センターも早速に、入院患者の受け入れ、東京都による「心のケアチーム」派遣への参加、福島県相馬市には長期的な高齢者介護サポーターの派遣など、支援を行っています。
 一方で、今回の史上稀な大震災は、健康長寿の意義、高齢者のための医療や研究のあり方、高齢者介護の将来など私たちに様々な課題を喚起しました。とくに、今回の大震災では、虚弱な高齢者、身体疾患を抱えている高齢者、独り暮らしの高齢者、認知症関連の高齢者など身体的、心理的、社会的な弱者が大きな被害を受けましたし、これからもさらに震災の後遺症を長く引きずることになります。この事実もまた、今後の私どもの医療や研究のあり方につよいインパクトを与えています。
 2009年4月に、これまでの東京都老人医療センターと東京都老人総合研究所が合併し、病院と研究所の複合施設としての地方独立行政法人 東京都健康長寿医療センターが発足し、2年が経ちました。医療の現場で生じた課題を研究所で解決し、研究所で生まれた成果を医療にフィードバックするというシステムをさらに強めながら、板橋という地域のなかで、養育院以来の伝統を生かし、長い間培ってきた高齢者の疾病治療・予防、さらには健康増進という病院と研究所がもつ本来の使命を着実に実行してきました。
 これからも、東北大震災の教訓を生かしながら、研究所での研究を発展させるとともに、血管病医療(生活習慣病など)、高齢者がん医療、認知症医療の3本柱の重点医療と高齢者急性期医療・救急医療の充実とその提供、より安心で信頼できる質の高い医療、患者サービスの向上、地域医療機関や福祉施設等との地域連携の推進等を、板橋区をはじめとした都民の方々に日夜提供していきたいと念じております。
 これまで同様、都民や区民の方々のご支援とご鞭撻を心よりお願い申し上げる次第です。