地方独立行政法人 東京都健康長寿医療センター

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循環器内科

診療科の概要と特徴

循環器内科では心臓、大動脈、末梢動静脈、肺動脈の病気を扱います。当院循環器内科の診療スタッフは内科認定医が6名、総合内科専門医が3名、循環器専門医が7名、日本心血管インターベンション治療学会専門医2名、同認定医1名を擁し、質の高い医療の提供に努めております。

  • 東京都CCUネットワーク発足当初よりこれに加盟し、365日24時間急性心筋梗塞やうっ血性心不全などの急性疾患を積極的に受け入れています。
  • 急性心筋梗塞や不安定狭心症などに対する緊急冠動脈インターベンション治療は75歳以上の後期高齢者でも前期高齢者と同様に良好な成績を得ております。
  • 当院心臓外科は高齢者の心臓手術に豊富な経験を誇っており、手術が必要と判断された場合は、当科との緊密な連携のもとに治療を行っております。
  • 高血圧は携帯型自動血圧計や家庭血圧計による厳格な血圧管理をおこなっており、全国から多くの患者さんが受診しておられます。40歳、50歳からの患者さんも診察させていただいております。
  • 不整脈の診断ではカルジオフォン、ホルター心電図、電気生理検査、治療ではカテーテルアブレーション(焼灼法)、ペースメーカ植え込みを行っております。
  • 閉塞性動脈硬化症などの末梢動脈疾患は、バスキュラーラボにて評価を行い、その治療法として、細胞移植、カテーテル治療、バイパス手術など広い選択肢を状態に応じて選ぶことができます。
  • 最新の心臓MRI検査や2D、3Dの心エコー、冠動脈マルチスライスCTをご紹介患者様に対しても施行しており、各種疾患の診断をおこなっています。
  • 心臓病や血管病と関連が深い、糖尿病(荒木厚部長)、腎臓病(秋元寛正副部長)、神経内科(金丸和冨部長)、心臓外科(許俊鋭副院長)、血管外科(中澤達副部長)の専門医と、緊密な連携のもとで、トータルな血管病管理を行っております。
  • 地域連携を重視し近隣医師会その他から急性期・慢性期問わず、ご紹介患者様を常時お受けしております。

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診療科で取扱う疾患

冠動脈疾患
心筋梗塞、狭心症
心臓弁膜症
僧帽弁閉鎖不全症、大動脈弁閉鎖不全症、僧帽弁狭窄症、大動脈弁狭窄症、ほか
心不全
急性心不全、慢性心不全、拡張型心筋症
不整脈疾患
房室ブロック、洞機能不全症候群、上室性頻拍症、心房粗動、心房細動、心室性期外収縮、ほか
心臓肥大
高血圧性心肥大、肥大型心筋症、ほか
血管疾患
大動脈瘤、閉塞性動脈硬化症、静脈瘤
肺動脈疾患
肺性心、肺動脈血栓塞栓症、肺動脈性肺高血圧症ほか
高血圧
高コレステロール血症など
睡眠時無呼吸症候群
血管再生医療(先進医療)
重症下肢虚血にたいする末梢血単核球細胞移植を行っている都内でも数少ない施設です。

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診療スタッフ紹介

常勤医
原田和昌副院長、藤本肇部長、坪光雄介専門部長(救急診療部長兼務)、上田清悟医長、石山泰三、横田 元、杉江正光、青山里恵、鳥羽梓弓
専門非常勤
武田和大
非常勤医
田中文

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部長・医長紹介

原田和昌(はらだ・かずまさ)

副院長
卒業年次 昭和60年
専門 心不全、冠動脈疾患、高血圧
高齢者の心不全治療
資格
  • 循環器専門医
  • 老年病専門医
  • 高血圧専門医
  • 認定内科医
  • ICD、CRT植え込み登録医
  • 高齢者の心臓病、高血圧治療では膨大な臨床成績によりエビデンスに基づいた治療を実践しており、わが国の屈指の実績があります。

藤本 肇(ふじもと・はじめ)

循環器内科部長
卒業年次 平成8年
専門 冠動脈インターベンション治療、心不全
資格
  • ICD,CRT植え込み登録医
  • 石灰化した高度な冠動脈病変に対してもロータブレータ治療などの特殊技術で対応できます。

坪光雄介(つぼこう・ゆうすけ)

循環器内科専門部長、救急診療部長
卒業年次 平成5年
専門 冠動脈インターベーション、
閉塞性動脈硬化症に対する血管再生医療、心不全
資格
  • 内科学会認定内科医
  • 冠動脈疾患全般を得意としています。また足の血管が動脈硬化で細くなったりつまったりして歩くと痛む患者さんでは閉塞性動脈硬化が疑われます。

上田清悟(うえだ・せいご)

循環器内科医長
卒業年次 昭和48年
専門 高齢者心臓病、血管再生医療
資格
  • 循環器専門医
  • 老年病専門医
  • 認定内科医
  • 閉塞性動脈硬化症に対して、血管再生医療という高度専門医療をおこなっている都内でも数少ない施設です。

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主な疾患の患者数と検査・手術・治療件数など

主要疾患と入院患者数(延べ)(平成21年度)
  疾患名 人数(人)
1 心筋症、弁膜症、心不全 308
2 狭心症 275
3 急性心筋梗塞 63
4 洞不全症候群、房室ブロック 77
5 心房細動、頻拍性不整脈 27
6 閉塞性動脈硬化症 51
7 高血圧症 13
8 大動脈解離、大動脈瘤 24
診療科で行った主な手術や処置の件数(平成21年度)
  疾患名 人数(人)
1 心臓カテーテル 427
2 カテーテルインターベンション 192
3 ペースメーカー植込み術 65
4 カテーテルアブレーション 3
救急患者 疾患別受入れ人数(平成21年度)
  疾患名 人数(人)
1 急性心筋梗塞 64
2 不安定狭心症 46
3 心不全 91
4 不整脈 26
5 大動脈瘤および解離 6
6 肺血栓塞栓症 5

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疾患診療方針概要

狭心症
  • 診断:ホルター心電図、運動負荷心電図、運動後に放射性同位元素を注射して心筋の血流低下を調べる負荷心筋シンチグラフィーを行います。またカテーテル検査の必要のない造影CT検査によっても冠動脈の狭窄の有無を調べることができます。最終確認のためには手首の動脈からアプローチしてカテーテル検査・治療を行います。
  • 治療法:【1】薬物療法、【2】カテーテルを用いてバルーン拡張やステント留置で狭窄を拡張する経皮的冠動脈形成術、【3】冠動脈バイパス手術があります。高度石灰化病変では、ダイヤモンド・チップをコーティングしたバーを高速回転して石灰化を切削して冠動脈を拡張させるロータブレーターという治療器具の施設認定を取得しております。
  • 当院における過去5年間の心臓カテーテル検査ならびに経皮的冠動脈形成術件数を示します。
急性心筋梗塞/不安定狭心症
  • 当院では特別な事情が無い限り24時間急性心筋梗塞患者さんを受け入れ、緊急カテーテル治療を行える体制をとっており、救急搬送された急性心筋梗塞患者さんの生存退院率は95%以上となっております。
  • 早期に診断がついた場合にはカテーテルを用いて詰まった血栓の除去、バルーン拡張、ステント留置などの治療が速やかに行われます。
  • ステント留置後はステント内に血栓が発生しないように最低2年間は、2種類の抗血小板薬を服用
心不全
  • 急性心不全は、集中的な治療が必要ですので特別集中治療室で治療します。
  • 治療:心臓の働きを強める薬剤を点滴投与のほか、重症例では大動脈内バルーンやポンプなどの補助循環で心臓の機能の回復を図ります。ペーシング治療などの最先端の治療の試みも行っています。
  • 慢性心不全では、内服薬による治療が主体となります。睡眠時無呼吸(夜間に頻回に呼吸停止が起きること)を合併した心不全の患者さんでは、夜間に特別なマスクをつけ呼吸補助を行います。
  • 鹿児島大学循環器内科と共同で心不全に対する新たな治療方法と期待される乾式サウナ療法(和温治療)の臨床試験も開始しています。
不整脈
  • カルジオフォン、ホルター心電図、電気生理検査などで診断します。
  • 発作性心房細動、発作性上室頻拍、心房粗動などの脈が速くなるタイプの不整脈では、発作時には抗不整脈薬による治療を行いますが、状態に応じてカウンターショック(俗に言う電気ショック)で心臓のリズムを整えることもあります。
  • 症状が強い例では、高周波心筋焼灼術という高度な技術で発作の再発を防ぐ専門治療もおこないます。
  • 心房細動は脳卒中をおこす確率が高いために、その予防としてワルファリンや抗トロンビン薬という血液が固まりにくくするお薬を服用していただくのが原則です。
  • 一方、脈が遅くなる房室ブロック、洞不全症候群などの不整脈では、ホルター心電図や電気生理学的検査などで診断し、必要に応じてペースメーカーの植え込みをおこないます。
下肢閉塞性動脈硬化症
  • 歩くと足が痛くなる病気です。CTやMRIを用いて下肢の血管の画像診断を行い、必要に応じてカテーテル治療を行います。カテーテル治療できない患者さんは当院の血管外科にご紹介し、バイパス術を行ってもらうこともできます。
  • カテーテル治療もバイパス手術も行うことができない指先の病変に対しては血管再生治療という高度先進医療を行うことにより、症状が改善する患者さんもおられます。
肺塞栓症
  • 手術の後や長時間同じ姿勢をつづけると、下肢の静脈に血栓が形成され、それが流れて肺動脈に詰まることによって呼吸困難、胸痛症状などを来たのが肺塞栓症です。胸部CT、肺血管造影、肺血流シンチグラフィーなどの検査によって診断します。血栓を溶解する薬物の静脈内注射を行ったり、カテーテルを用いて肺動脈内の血栓を粉砕したり吸引する治療が行われます。また下肢の血栓が肺に到達するのを予防するためにしばしばお腹の静脈にフィルターを留置することがあります。再発防止にはワルファリンという薬を飲んでいただきます。
高血圧
  • 副腎の異常などで生じる二次性高血圧の有無と血管や心臓の傷み具合を調べます。
  • 家庭血圧や24時間血圧の値を参考にして治療方針を決定します。
  • 基本はまず減塩食、体重のコントロール、運動などによるライフスタイルの修正です。それでも血圧が下がらない場合には降圧剤が必要になります。高齢者や治療抵抗性の高血圧管理では日本でもトップクラスの実績を誇ります。

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2012.4.20