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下肢静脈瘤のレーザー治療

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当院での治療の特徴

  • 下肢静脈瘤のレーザー治療を第一選択としています
  • iPadによる図を用いた分かりやすい手術説明
  • 弾性ストキングコンダクターによるストッキング着用指導

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下肢静脈瘤とは?

下肢の皮膚に、太く蛇行した血管が浮き出たり細い血管が網目状に目立つ状態となるもので、軽度のものを含めるとおよそ半数の人にみられる珍しくない疾患です。見た目以外の症状としては、下肢のだるさ、むくみ、重い感じ、かゆみや痛み、ふくらはぎのこむら返りなどがみられます。症状が軽度の場合は病気という自覚がなく放置されがちですが、悪化すると皮膚の色素沈着や潰瘍などができることもあり、早めの治療が重要です。男性よりも女性に多くみられ、妊娠・出産をきっかけに発症する場合や立ち仕事の人(美容師・販売員・教師・看護師など)に多くみられます。

大伏在タイプ

大伏在タイプ

▲様々な下肢静脈瘤

静脈の血液は、体の末端から心臓の向きに流れます。重力などによる逆流を防ぐため、静脈内には逆流防止弁が備わっていますが、静脈瘤となっている静脈ではこの逆流防止弁がきちんと機能しておらず、その結果、血液が逆流して静脈内に停滞することにより様々な症状を引き起こします。下肢の静脈は筋肉・骨の周囲を通る太い深部静脈と皮膚の近くを通る表在静脈に大きく分けられます。下肢静脈瘤には鼠径部(股の付け根)から下肢の内側を経由してくるぶしに至る大伏在静脈と、膝窩部(膝の裏)から踵に至る小伏在静脈という表在静脈の本幹において血液の逆流がある場合と、深部静脈から表在の静脈に筋肉を貫いて交通する枝(穿通枝)に血液の逆流がある場合があり、本幹の逆流と穿通枝の逆流が併存していることが多いです。

下肢静脈瘤下肢静脈瘤02

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下肢静脈瘤のレーザー治療法

下肢静脈瘤は患者さんにより症状が大きく異なるため、医師が患者さんと相談して最適な治療法を決定します。

1)圧迫療法
唯一の保存療法です。医療器具である弾性ストッキングまたは弾性包帯により下肢を圧迫して表在静脈内血液の停滞(うっ滞)を取り除きます。深部静脈に関しては圧迫されず、むしろ表在静脈を圧迫することで深部静脈は血流が良くなります。この治療法で根治することはありませんが、静脈瘤がさらに悪化することを予防できます。着用中は症状改善が期待できますが、着脱の手間がかかる、夏場は暑いなどの欠点があります。

2)硬化療法
硬化剤という薬を静脈内に直接注射してから圧迫することにより、逆流している静脈を閉塞させる治療です。外来での治療が可能で、細い静脈や穿通枝の逆流に対しては効果的ですが、大伏在静脈(もしくは小伏在静脈)などの太い静脈瘤に対しては効果が期待できません。

3)ストリッピング手術
100年以上の歴史がある下肢静脈瘤の標準手術です。主に下半身の麻酔(脊椎麻酔)で、鼡径部や膝窩部の2-3㎝程の傷と下腿部の1-1.5㎝程の傷から大伏在静脈もしくは小伏在静脈にストリッパーという専用のワイヤーを挿入し、静脈ごと引き抜きます。下腿部については更にいくつかの傷から静脈周囲の組織を剥がして直接静脈を抜去したり、穿通枝の処理を併せて実施したりすることが多いです。静脈径が10mmを超える太いタイプの静脈瘤や蛇行の強い静脈瘤でも治療可能です。

4)レーザー焼灼術
海外では10年以上前より実施されている手術で、日本ではこれまで一部の施設において自由診療として実施されてきましたが、2011年1月より健康保険の適応となった最新の治療法です。局所麻酔下にレーザーファイバーを静脈内に挿入して血管内で熱を発生させて静脈を閉鎖します。傷は膝の内側辺りに1.5mm程の針穴1か所で焼灼できます。閉鎖した静脈は4-6か月ほどで吸収され、なくなってしまいます。さらに下腿部の静脈瘤に対してもいくつかの3㎜程の傷から静脈を引っ張り出して抜去することが多いです。傷は小さいため縫う必要がありません。大伏在静脈または小伏在静脈の逆流がある患者さんを対象としますが、網目状の細い静脈瘤、静脈径が10mmを超える太い静脈瘤や蛇行の強い静脈瘤には適していません。

a 血管

当科では2011年11月より下肢静脈瘤に対するレーザー焼灼術を導入し、低侵襲であることから適応のある患者様にはこの治療法をお勧めしています。

担当医師

レーザー治療指導医

中澤 達(なかざわ たつ)  鈴木 潤(すずき じゅん) 

外科系

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