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緩和ケア内科

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特徴

当センター緩和ケア内科では、主に2つの形で緩和ケアを提供しています。
ひとつは外来通院での緩和ケア、もうひとつは入院での緩和ケアです。(緩和ケアという言葉は今日とても広い意味を持って使われています。ここではひと先づ、病や老いによるさまざまな苦痛を和らげる取り組みとお考え下さい。地域との連携部長からのご挨拶もご参照下さい。)
まとめると下の図のようになります。

図1 東京都健康長寿医療センターの緩和ケア

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入院相談外来

当センターの緩和ケア病棟へご入院を希望されている方が入院相談のためにいらっしゃる外来です。受診されるのはご本人とご家族、もしくはご家族だけでの相談も承っております。当センター以外の医療機関にご入院または通院、在宅療養中の方は医療相談室を通して相談日を予約して下さい。当センターに入院・通院中の方は主治医の先生や担当の看護師さんと入院相談外来の受診をご相談下さい。緩和ケアチームが既に病室へお伺いしている方については、緩和ケアチームを通しても緩和ケア病棟の入院相談を承っております。

入院相談外来ではご病気の状態やこれからの見通しについてお話を伺いながら、緩和ケア病棟への入院について説明させて頂いています。また、望まれる過ごし方について、どのようにしたらそれが叶うのか相談させて頂いたりしています。入院は未だ必要ないけれど、今あるこの痛みを通院しながら和らげて欲しいとか、だんだん身体が弱っていくけれどこれからどうしたらいいのか折にふれて相談したい、そんな方のために開いているのが緩和ケア外来です。

ご入院までの流れについて

  • 入院相談外来をお受けになられた方について、多職種での入院審査会を開きます。
  • 審査の基準については■緩和ケア病棟への入院条件をご参照下さい。
  • 審査を通過した方は入院待機リストへ登録されます
  • 待機リストに登録された方の中から緩和ケア病棟のベットが空き次第、優先度に応じて入院のご案内をします。
  • 直ぐの入院を希望されない方については、紹介元のご病院への通院を続けて頂いたり、緩和ケア外来へ通院して頂いたり、在宅療養を続けて頂きます。そのようにお過ごしになりながら、そろそろ入院が必要となった時にはご連絡下さい、入院調整に取りかかります。またご病状が安定していらっしゃる方についても、定期的に緩和ケア病棟から連絡を取らせて頂いております。

✳流れ図

詳しくは、緩和ケア病棟のご紹介をご覧ください。

入院待機中の過ごし方について

直ぐのご入院を希望される方と、未だしばらく入院は希望しない方とふた通りに分かれます。入院審査で入院審査基準を満たしていると審査された方は入院待機リストへ登録されます。
入院待機リストには40〜50名ほどの方が登録されています。そのうち急いで入院したいとご本人やご家族が望んでおられたり、その必要があると審査会で判断される方は常時3〜5名ほどいらっしゃいます。週2回定期的に開いている入院審査会では、入院の審査と合わせて、その週の病床の状況を鑑みながら次に入院をご案内する方、またその次にご案内する方をどなたにするかを相談し、入院のご案内をするようにしています。必ずしも申し込まれた順序でご案内している訳ではありません、緊急度や優先度を包括的に判断して決めています。そのため公平性などを欠くことが無いよう、入院審査会は、医師、看護師、ソーシャルワーカー、臨床心理士など、多職種の複数メンバーの参加で行っています。
緩和ケア病棟はほぼ満床に近い状態で運営しておりますので、ベットが空き次第の入院のご案内となります。入院予約は出来ず、入院のご案内も前日の急な連絡となる場合が殆どです、申し訳ありません。

直ぐにご入院を希望されない方については、ご入院がそろそろ必要となったとところで連絡を頂いたり、緩和ケア外来を受診して頂いたりしています。そこで現在の状態をお伺いし、入院審査会で入院日について検討致します。待機リストにご登録された方については、ご病状や気がかりについてお伺いするために、ご迷惑でなければ月に一回程度は担当の者から定期的に電話連絡も取らせて頂いております。

ご病状が急に変化した時

入院待機リストに登録されている方が気がかりにされるのは急にご病状が変化した時です。ご病状の変化ががんによるものなのか、また別に肺炎や尿路感染症を起こしていたり、他のご病気であったりする場合もあります。どのような病でも苦痛は和らげたいと思いますが、それに適した治療やケアの方法、場所があります。
当センターにかかりつけの方は、かかりつけの診療科か緩和ケア病棟または担当のソーシャルワーカーに先ずご連絡下さい。夜間や休日は当センターの救急外来へお問い合わせ下さい。診断や治療をお受けになり、緩和ケア病棟への入院が必要な時は入院調整を致します。
当センター以外の紹介元の病院へ通院なさっている方や訪問看護・訪問診療をお受けになっている方は、紹介元の病院や訪問看護ステーション、クリニックと連絡をお取り下さい。緩和ケア病棟入院待機リストへ登録されていても、直ぐに緩和ケア病棟へ直接ご入院できるというのではありません。通院中の病院で治療や処置を受けたりご入院され、緩和ケア病棟への入院や転院が必要と判断された場合には当センター緩和ケア病棟への入院調整を致します。

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緩和ケア外来

緩和ケア外来では外来に定期的に通院していただきながら、痛みや呼吸困難などの苦痛を和らげたり、これからの過ごし方について相談したりしています。
緩和ケア外来の特長のひとつは、抗がん治療中の方もがん以外の方も受診できることです。痛みを和らげながら抗がん剤治療や放射線療法に臨みたい、抗がん剤の副作用を治療科のスタッフと相談しながら和らげ、抗がん剤治療のサポートをするのも緩和ケア外来の働きです。また、変化するご病状や体の状態に合わせて、これからの見通しや希望、過ごし方についても相談しています。
緩和ケア外来にはがん以外の方も受診できます。心不全や腎不全、慢性呼吸器疾患による呼吸困難、血管炎や動脈狭窄、神経疾患による痛みや痺れなども、治療科のスタッフと相談しながら和らげていきたいと思っています。

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緩和ケア病棟

緩和ケア病棟に入院しての緩和ケアは、いわゆるがん(悪性新生物・腫瘍、肉腫、血液癌)の方を対象としています(後天性免疫不全の方はご相談下さい)。現時点では、さまざまな苦痛に困られていたとしても、がん以外のご病気の方は緩和ケア病棟へ入院できません。また原則としては、がんを治癒させるための治療(手術や抗がん剤、放射線治療など)を終えているか治療を望んでおられない方で、がんによる何らかの苦痛がおありの方となります。
がんの診断と病状の説明をご本人が受けていることは必要ですが、例えば認知症などで説明を受けても記憶に留まらず、説明をご理解できない場合は必ずしも必要ではありません。
特に入院期間に制限は設けていませんが、入院後に苦痛が和らぎ心身の状態も安定してお過ごしになれている方については、ご自宅での療養や療養型の施設など次の療養の場についてご相談することもあります。

緩和ケア病棟への入院条件

  • がんと診断され、その説明をご本人が受けている
  • がんへの治療を終えているか治療を希望していない
  • がんによる苦痛がある
  • ご本人ご家族が緩和ケア病棟への入院を希望している
  • がん終末期である(およそ余命6か月の見込み、下記①〜③を除く)

    緩和ケア病棟へ入院しての緩和ケアにも幾つかの形があります。①体験入院、②症状コントロール、③レスパイト(ショートステイ)、④看取りのケア、の4つに大きく分けられます。

    体験入院というのは、まだ何も困った事が無いけれど、がんの治療は止めたし、将来緩和ケア病棟も利用してみたいけれど今は家でいい、でもどんな所か知っておきたい、そんな方のための数日の入院です。
    家や施設で過ごしたいけれど少し痛みが強くなってきたから、入院して痛みのコントロールをしてもらって、また家や施設で過ごせるようにしたいと言うような症状コントロールのための短期入院も受け入れています。
    それからレスパイト入院(ショートステイ)というのは家で介護してくれている方々がひと休みするために、一時的に患者さんをお預かりするショートステイのような、ご家族や介護して下さっている方のひと休みのためのご入院の形です。
    亡くなる方とご家族のケア(死別・ご遺族のケア)。

がんや悪性新生物による痛みなどのつらい症状を和らげる事で、そのためにできなかった事ができるようになったり、がんによって身体が弱わり難しくなっていく食事や入浴など日常生活のお世話をすることも緩和ケア病棟の大切な働きだと考えています。緩和ケア病棟で亡くなられる方が安らかな最期を迎えられるだけでなく、最期のその時まで生きることを支えたいとスッタフ一同願っています。また大切な方を亡くされるご家族やご友人のつらさも和らげることが出来たらと思っています。
とは言え、ひとの持つ苦痛や苦悩は様々です。医師や看護師だけでは、それぞれが抱えられている様々な苦痛や苦悩を和らげることはなかなか難しく、そのために緩和ケアでは様々な職種やボランティアさんからなるチームでケアを建て上げることが大切だと言われています。
当緩和ケア病棟は2013年に開設した未だ若い病棟で、十分な多職種チームは育っていないのが現状ですが、2015年からは新たに臨床心理士さんや音楽療法士さん、園芸療法士さんを迎え少しずつ多職種チームを育てて行こうと取り組んでいます。

図2 多職種によるチームケア

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緩和ケアチーム:一般病棟

一般病棟にご入院され治療をお受けになっている方の苦痛を、担当の医師や看護師さんたちと協力しながら和らげるのが緩和ケアチームの働きです。緩和ケアチームは緩和ケアに専門的に携わっている医師や看護師、臨床心理士、精神科医、薬剤師、ソーシャルワーカーなどからなるチームで、ご入院されている病棟へチームでお伺い致します。ご本人様やご家族様の希望や病棟からの依頼で訪床致します。
緩和ケアチームはがんだけでなく、痛みだけでもなく、さまざまな病のさまざまな苦痛を和らげるチームです。糖尿病や動脈閉塞・血管炎による痛みや痺れ、慢性呼吸器疾患や心不全による呼吸困難、人工呼吸器や透析の導入また差し控えの意思決定、病で先行きが見え通せない事による気持ちのつらさなどにも、ご依頼を頂きベットサイドにお伺いしています。抗がん治療をする立場から少し離れ、苦痛をできるだけ和らげて過ごすと言う立ち位置から、これからをどう過ごすか一緒に考えて行くのも緩和ケアチームの働きです。

外来での緩和ケアにも2つの形があります。 ひとつは入院相談外来でもうひとつは緩和ケア外来です。どちらも予約制です、日時についてはこのようになっています。予約は医療相談室で承っております。

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外来医師配置表

午前 齊藤 英一
(入院相談)
齊藤 英一
(入院相談)
高橋 尚子
(入院相談)
齊藤 英一
(入院相談)
午後 緩和ケア内科外来
齊藤 英一
緩和ケア外来
緩和ケア内科外来
齊藤 英一
(入院相談)
緩和ケア外来

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地域との連携

緩和ケアは苦痛を和らげたり防ぐことで患者さんやご家族の生活の質を保ち向上させる取り組みです。それは考えてみれば医療やケアの基本的な態度であり技術であると思います。いつでも、どこでも、誰でもが緩和ケアを受けたり、また提供できることが大切です。
緩和ケアは苦痛を和らげる取り組みです。それはどのような病気でも対象となりますし、病気の時期にも関わらずに提供できるべきだと考えています。だからと言って今の日本では、緩和ケア病棟へ誰もが入院できる訳ではありません。ご入院することが出来るのはがんの方に限られています。
老いやがん以外のご病気で苦しんでおられる方、ご自宅や介護施設、または療養型の病院で過ごされていて、もう少し痛みや息苦しさが和らいだらいいなと思っていらっしゃる方には、緩和ケア外来にお越し頂いて症状を和らげたり、今後について話し合ったりしています。
ご自宅や介護施設、療養型病院でお過ごしになられていて、緩和ケア外来にお越し頂けない方々については、今後はかかりつけ医や在宅医、入院・入所先の先生やスタッフの方々と連携しながら、共にこの地域の医療・ケアに携わって行きたいと願っています。具体的には在宅診療に同行させて頂いて苦痛となる症状を和らげたり、施設にお伺いし診療したり相談したり出来ればと思います。まずは電話でもメールでも気軽に相談し合えるような関係づくりが急がれます。きっとその先にはこの地域ならではのend of life careの有り様が見えて来るのでしょう。

(緩和ケア内科部長 齊藤 英一)

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部長からのご挨拶

「いつでもどこでもだれにでも」緩和ケアが届けられたらいいなと思います。痛みなどの苦痛がなく過ごす、自分の望む過ごし方をする、それは大袈裟な言葉かも知れませんが基本的人権だと思うのです。

日本の緩和ケアはおもにがんを中心に進んできました。保険制度からも緩和ケア病棟で過ごすことができるのはがん患者さんが中心です。痛みや息苦しさ、また気持ちのつらさは、あらゆるご病気や老いで起こることですから、苦しんでいるすべての方に緩和ケアを届けたいと思っています。しかし緩和ケア病棟には、がん患者さんしか(すら)入院できない、そこに私たちの悩みもあります。

緩和ケア病棟のご利用を望まれるすべての方が緩和ケア病棟をご利用いただけるように努めていますが、叶わないのも現実です。また望まれる療養の場はひとそれぞれですから、それを叶えるためには緩和ケア病棟のケアだけでは対応することができません。当センターの一般病棟へご入院の方には緩和ケアチームが伺い、主科の先生方やスタッフと協力して苦痛を和らげることができるように活動しています。また抗がん治療を続けていらっしゃったり、ご自宅で過ごしているけれどなんからかの苦痛がおありの方については緩和ケア外来を開いています。今後はより在宅の先生やスッタフの方々との連携を深めて、在宅でのホスピス緩和ケアの拡充にも力を注いで行きたいと考えています。

当センターの緩和ケア病棟は、がん患者さんで抗がん治療をしておらず、病気によるなんらかの苦痛がおありの方を受け入れています。ご入院の時期やご入院される方は様々です。緩和ケア病棟やホスピスと聞くと「終の棲み家」と考えられる方も少なくありませんが、例えばつらい症状を和らげるために1〜2週間入院しご自宅に帰られる方もいらっしゃいます。また変化していく体や症状に合わせて、ご自宅で過ごすための準備を入院中に整えるお手伝いすることも緩和ケア病棟の働きだと思っています。

そうは言ってもご自宅で過ごすことが難しくなって緩和ケア病棟へご入院される方の割合がいちばん多いでしょうか。「緩和ケア病棟にはいつ頃入院するのがいいの?」とよく尋ねられますが、それぞれだと思っています。「ギリギリまで家で過ごしたい」と仰る方が多いですね。「ギリギリって?」と逆に私からお尋ねすると、すこし間を置いて「自分のことが自分でできなくなったら」と答えられます。病状が進んでご自身の変化を感じている方に多いでしょうか。「痛くなったら」と仰る方もいます。痛みがある日突然に襲ってくることもないわけではありませんが、「突然激しい痛みが襲うことはそうは多くない」とお伝えし、ご自宅で過ごすことが十分可能だったり痛みへの不安が強い方には、緩和ケア外来に通院して頂きながら、痛みを和らげたり、これからについて相談を重ねたりしています。そんなことも自分たちの仕事だと思っています。

住み慣れた家で過ごす、多くの方が望んでいらっしゃることです。私たちは緩和ケア病棟で過ごすことが一番いい、などとは思っていません。たぶん緩和ケア病棟は不本意ながらもベターな選択肢、言うなればセカンド・ベストなのだろうと思っています。ご自宅で過ごすことが叶う方には、緩和ケア外来で苦痛を和らげたり、これからについて一緒に相談することが直接私たちができることです。マンパワーが整えば地域で在宅療養を支える診療所や医師会の先生方、訪問看護・介護・薬剤士の方々と協力を密にして在宅療養を支えたいと思っています。

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担当医師

緩和ケア内科部長 齊藤 英一 さいとう えいいち

卒業年次 平成1年
専門 緩和ケア内科
担当外来/担当診療科 緩和ケア内科
資格 日本緩和医療学会専門医
日本外科学会専門医
日本消化器病学会専門医
日本肝臓学会専門医
日本消化器内視鏡学会専門医
日本消化器外科学会認定医
日本プライマリーケア学会認定医・指導医
産業医
緩和ケア指導者フォローアップ研修会

緩和ケア内科専門部長 高橋 尚子 たかはし なおこ

卒業年次 平成5年
専門 緩和ケア内科
担当外来/担当診療科 緩和ケア内科
資格 泌尿器科専門医
緩和ケア暫定指導医

非常勤

加登 大介(かとう だいすけ)  斉藤 由美(さいとう ゆみ) 

部長からのご挨拶

「いつでもどこでもだれにでも」緩和ケアが届けられたらいいなと思います。痛みなどの苦痛がなく過ごす、自分の望む過ごし方をする、それは大袈裟な言葉かも知れませんが基本的人権だと思うのです。

日本の緩和ケアはおもにがんを中心に進んできました。保険制度からも緩和ケア病棟で過ごすことができるのはがん患者さんが中心です。痛みや息苦しさ、また気持ちのつらさは、あらゆるご病気や老いで起こることですから、苦しんでいるすべての方に緩和ケアを届けたいと思っています。しかし緩和ケア病棟には、がん患者さんしか(すら)入院できない、そこに私たちの悩みもあります。

緩和ケア病棟のご利用を望まれるすべての方が緩和ケア病棟をご利用いただけるように努めていますが、叶わないのも現実です。また望まれる療養の場はひとそれぞれですから、それを叶えるためには緩和ケア病棟のケアだけでは対応することができません。当センターの一般病棟へご入院の方には緩和ケアチームが伺い、主科の先生方やスタッフと協力して苦痛を和らげることができるように活動しています。また抗がん治療を続けていらっしゃったり、ご自宅で過ごしているけれどなんからかの苦痛がおありの方については緩和ケア外来を開いています。今後はより在宅の先生やスタッフの方々との連携を深めて、在宅でのホスピス緩和ケアの拡充にも力を注いで行きたいと考えています。

当センターの緩和ケア病棟は、がん患者さんで抗がん治療をしておらず、病気によるなんらかの苦痛がおありの方を受け入れています。ご入院の時期やご入院される方は様々です。緩和ケア病棟やホスピスと聞くと「終の棲み家」と考えられる方も少なくありませんが、例えばつらい症状を和らげるために1〜2週間入院しご自宅に帰られる方もいらっしゃいます。また変化していく体や症状に合わせて、ご自宅で過ごすための準備を入院中に整えるお手伝いすることも緩和ケア病棟の働きだと思っています。

そうは言ってもご自宅で過ごすことが難しくなって緩和ケア病棟へご入院される方の割合がいちばん多いでしょうか。「緩和ケア病棟にはいつ頃入院するのがいいの?」とよく尋ねられますが、それぞれだと思っています。「ギリギリまで家で過ごしたい」と仰る方が多いですね。「ギリギリって?」と逆に私からお尋ねすると、すこし間を置いて「自分のことが自分でできなくなったら」と答えられます。病状が進んでご自身の変化を感じている方に多いでしょうか。「痛くなったら」と仰る方もいます。痛みがある日突然に襲ってくることもないわけではありませんが、「突然激しい痛みが襲うことはそうは多くない」とお伝えし、ご自宅で過ごすことが十分可能だったり痛みへの不安が強い方には、緩和ケア外来に通院して頂きながら、痛みを和らげたり、これからについて相談を重ねたりしています。そんなことも自分たちの仕事だと思っています。

住み慣れた家で過ごす、多くの方が望んでいらっしゃることです。私たちは緩和ケア病棟で過ごすことが一番いい、などとは思っていません。たぶん緩和ケア病棟は不本意ながらもベターな選択肢、言うなればセカンド・ベストなのだろうと思っています。ご自宅で過ごすことが叶う方には、緩和ケア外来で苦痛を和らげたり、これからについて一緒に相談することが直接私たちができることです。マンパワーが整えば地域で在宅療養を支える診療所や医師会の先生方、訪問看護師・介護士・薬剤師の方々と協力を密にして在宅療養を支えたいと思っています。

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