冬場の住居内の温度管理と健康について

東京都健康長寿医療センター研究所(東京都老人総合研究所)は、これからの寒い季節に向けて、住居内の温度管理について2つの提言をいたします。

  1. 住居内の温度管理によるヒートショック予防
  2. 居室の断熱改修による睡眠、アレルギー症状、血圧の安定化等の可能性

住居内の温度管理によるヒートショック予防

私どもの研究によれば、2011年の1年間で約17,000人もの人々がヒートショックに関連した入浴中急死をしたと推計され、その死亡者数は交通事故による死亡者数(4611人)をはるかに上回ります。

ヒートショックは医学用語ではないので死亡診断書にヒートショックという用語は出てこず、「溺死」や「病死」と記入されているため、ヒートショックが原因と思われる死亡の正確な統計データはありません。

しかし、家庭のお風呂で溺死する人は年間3,000~4000人いるという厚生労働省の統計と、2012年に東日本全消防本部の81%の調査協力を得て実施した調査結果から推計すると、上記の数値になると推計されます。
そのうち14,000人ぐらいが高齢者の方だと考えられます。

プレス発表資料