高齢者の自転車関連事故発生率とその障害率 〜潜在的障害事故の実態〜

東京都板橋区在住の高齢者7,083名に対して調査票を郵送し、調査を行った。性別、年齢、生活機能、過去1年間の自転車関連事故の発生の有無、自転車発生事故に伴うケガの有無と警察への通報について質問紙にて調査した。返信された調査票(3539名:回答率50.0%)から欠損回答のないものを抽出し、運転中の事故解析においては3098名(平均年齢 ± 標準偏差 = 72.8 ± 5.6, 女性53.9%)を解析対象とし、歩行中の自転車に起因した事故解析に関しては2861名(平均年齢 ± 標準偏差 = 72.8 ± 5.6, 女性54.0%)を解析対象とした。

結果、解析対象者の63.0%(1,953名)が日常的に自転車を運転しており、そのうち9.4%(184名)が自転車運転中の事故を経験しており、事故経験者の76.1%(140名)が何らかのケガを負っていた。他方、歩行中では3.4%(98名)の高齢者が自転車に起因した事故に巻き込まれており、その事故経験者の55.1%(54名)が何らかのケガを負っていたことがわかった。

また、自転車運転中および歩行中の事故で"通院が必要となったケガ"を負った高齢者のうち、それぞれ70.2%(59名)、76.9%(20名)の高齢者が警察への通報をしていなかったことが明らかとなった。

プレス発表資料