第26回日本認知症ケア学会大会「石﨑賞」を受賞しました

一般
2025年08月06日

臨床心理科 科長代理 扇澤史子が第26回日本認知症ケア学会大会で「石﨑賞」を受賞しました。

発表タイトル 

急性期病院の認知症ケアチームの介入頻度および取り組みの充実の効果
―認知症ケア加算対象患者の身体拘束率の推移による検証―

発表者

臨床心理科 臨床心理士/公認心理師 扇澤史子
看護部 認知症看護認定看護師 木村陽子
臨床心理科 臨床心理士/公認心理師 岡本一枝
臨床心理科 臨床心理士/公認心理師 今村陽子
看護部 老年看護専門看護師 佐々木知輝
認知症支援推進センター ソーシャルワーカー 畠山啓
精神科医員 大森佑貴
精神科部長 古田光
副院長(臨床心理科部長) 岩田淳
認知症未来社会創造センター センター長特任補佐 粟田主一

受賞掲載

2025年度日本認知症ケア学会 石﨑賞

受賞内容

 当センターでは、認知症を有する患者様が、より安心かつ円滑に身体疾患の治療を受けられるよう、以下のような認知症ケアチームの取り組みの充実化を図ってまいりました。
 まず1点目として、公認心理師による全入院患者様へのスクリーニング実施回数を、2023年度までの「1日1回」から、2024年度には「1日2回」へと増やしました。
 2点目として、チームによるラウンドを従来の週1回から、2023年度には週5回に増やし、新規の対象患者様に対して直接の声かけやアセスメントを実施することで、安心して治療に臨める環境づくりに努めました。
 3点目として、上記のアセスメントに基づき、病棟スタッフとともに環境調整や不穏時の対応について情報共有するカンファレンスの実施頻度を、週1回から週5回に増やしました。
 本研究では、これらの取り組みの効果を、加算対象患者における身体拘束率の推移を用いて検証しました。その結果、身体拘束率は2021・2022年度、2023年度、2024年度と年次を追うごとに有意に低下しており、対象患者様を迅速に把握し、認知症に配慮した治療体制を可能な限り早期に整えることの重要性が示唆されました。

賞状