背骨の中にある神経の通り道(脊柱管)が狭くなることで神経が圧迫され、臀部・下肢の痛みやしびれなど、様々な症状が起こります(図1)。
図1
病状が進行すると運動機能が低下するため、ロコモティブシンドロームやフレイルと呼ばれる状態につながり、日常生活にも支障を来たします。
薬物治療やリハビリテーションでも改善が見られない場合は、手術治療が必要になる事もあります。
加齢に伴って背骨や椎間板・靭帯などが変形・肥厚することにより、背骨の中にある神経の通り道(脊柱管)が狭くなり、神経が圧迫を受けます。
すると神経が直接損傷を受けたり血流が悪くなったりして、下肢の痛みやしびれ、麻痺(脱力)が起こります。これらの症状は主に立つ・歩くことで悪化するため、休み休みの歩行になります。
このように歩行と休憩を繰り返す状態は腰部脊柱管狭窄症に特有の症状で、間欠性跛行(かんけつせいはこう)と言います。重症になると股間のほてり、トイレで排尿しても出し切れない感じ(残尿感)、重度の便秘などの症状が発生することもあります。
腰を前にかがめる事で脊柱管が広がり、神経の圧迫が改善することが知られています。そのため、歩行時に杖やシルバーカー(図2)を使うと前かがみの姿勢になり、症状が緩和されます。
ただし、一般的に前かがみの姿勢は腰痛の悪化につながるため、長時間その状態を続けることはお勧めしません。
図2 杖(左)とシルバーカー(右)
初期の治療法は薬、運動、(ブロック)注射などが主体です。
下肢痛による歩行障害や、排尿・排便障害により日常生活に支障が大きい場合には、必要に応じて神経の圧迫を取り除く手術治療を行います。