緩和ケアは、手術や抗がん剤、放射線治療、免疫療法などの治療と並ぶ、大事ながん治療の一つです。
「がんの末期の人が受ける治療」という誤解のある方も未だにいらっしゃいますが、いまは「早期からの緩和ケア」が主流となってきており、がんと診断されたときから抗がん治療と並行して緩和ケアを受ける方が増えてきています。
治療を担当する主治医はそのままで変わる必要はありません。しっかりとがんに伴う症状や心配事に対応して落ち着かせながら治療と向き合うことが大切です。
緩和ケアはでは以下のようなことに対応しています。
「緩和ケアでは検査も治療もしない」という誤解がある方もいらっしゃいます。必要であれば血液検査や画像検査などを行うこともあります。患者さんにとって抗がん治療が有利であると判断すれば、緩和ケア相談に来た患者さんにも強く手術や抗がん剤治療をお勧めすることもあります。
治療担当医師と綿密に連携し、支持的に対応します。
緩和ケアでは、がん患者さんの身体的苦痛(痛みや吐き気、倦怠感、息苦しさ、食欲不振など)、精神的苦痛(不安、うつ状態、怒り、孤独感など)、社会的苦痛(仕事の問題、経済的問題、家庭内問題、介護問題など)、スピリチュアルペイン(人生の意味、死の恐怖、死生観の問題)などの苦痛緩和について、治療やケア、各部署との連携をはかり対応します。