「寿命の事典」の刊行

お知らせ
2025年06月18日

当センター鳥羽研二名誉理事長らが、編集委員を務めた「寿命の事典」が、2025年6月に刊行されました。

○書籍名
 寿命の事典

○序文より
 「寿命」と聞けば、生きられる年限と一般には捉えられている。
 本事典では、動植物の寿命を広く取り上げ、環境や種差、遺伝子などによって寿命が大きく変わることにも目を向けた。地球丸という多様な生物をのせた太陽系第三惑星の生物学的意味にも思いを馳せられればと思って企画した。
 日本には60歳の還暦以降、古希(70歳)、喜寿(77歳)、米寿(88歳)、百寿(100歳)などが知られているが、現在も人類の最大寿命と考えられている120歳は「大還暦」と名付けられていて、それ以上の命名がないのは、古くからの経験であろう。
 「寿命」は命を寿(ことほ)ぐとも読める。長寿の区切りに名前を与えてお祝いしたのはこのような意味が込められていると思われる。
 近年、最長寿命の延長より、健康寿命が大切であるとの考え方がある。限られた命もいつかはろうそくのように燃え尽きるが、その間どれだけ命の意味を問い続け、生ある間を貴重なものとして自分なりに充実させていくか、この『寿命の事典』を通読していただき、命の大切さ、何歳になっても光り輝くための一助となれば、筆者一同望外の幸せである。

○『寿命の事典』の内容
『寿命の事典』は、以下の0章から8章、そして12コラムより構成されています。
0章 長寿の秘密
1章 生老死の基礎知識
2章 ヒトの寿命はどのようにして決まるのか
3章 寿命の環境的要因
4章 疾患と寿命
5章 生体リズム・生活習慣と寿命
6章 不老不死は可能か
7章 他の生物から長寿を学ぶ
8章 寿命研究からわかったこと

○【編集委員】*編集委員長
*鳥羽研二 東京都健康長寿医療センター 名誉理事長
秋下雅弘 東京都健康長寿医療センター 理事長 兼 センター長
新井康通 慶應義塾大学 教授/百寿総合研究センター長
石神昭人 東京都健康長寿医療センター研究所 副所長
石崎達郎 京都市保健福祉局 担当部長 
更科 功 武蔵野美術大学 教授 
鈴木隆雄 国立長寿医療研究センター 理事長特任補佐