第26回日本老年医学会優秀論文賞を受賞

福祉と生活ケア研究チームの光武研究員が第26回日本老年医学会優秀論文賞を受賞しました。

発表タイトル

大都市圏における在宅医療患者の退院後30日以内の再入院に影響する医療施設要因

論文掲載ページ

https://www.jstage.jst.go.jp/article/geriatrics/55/4/55_55.612/_article/-char/ja

著者

光武誠吾1)、石崎達郎1)、寺本千恵2)、土屋瑠見子1)3)、清水沙友里4)、井藤英喜1)

1)東京都健康長寿医療センター研究所

2)東京大学大学院医学系研究科

3)ダイヤ高齢社会研究財団

4)医療経済研究機構

発表内容

高齢の在宅医療患者にとって、退院直後の再入院は心身への負担や薬物有害事象の発生リスクを高めるため、予防策を検討することが重要です。本研究では、東京都における75歳以上の在宅医療患者で、平成25年9月から平成26年7月に入退院した7,213名のレセプト(診療情報明細書)を分析し、在宅療養支援診療所/在宅療養支援病院(在支診/在支病)から在宅医療を受けていた者の方が、在支診/在支病ではない医療施設から在宅医療を受けていた者よりも、退院直後の再入院が少ないことがわかりました。在支診/在支病のように24時間対応できる在宅医療の提供システムには、退院直後の再入院を抑制する要因が含まれている可能性が考えられます。今後は、その要因を解明し、退院直後の再入院に有効的な予防策を検討していきます。研究遂行に際し、ご指導・ご支援を頂きました多くの方々に深く感謝申し上げます。