福祉と生活ケア研究チームが「これからの治療選択を迷っている方へ」を発行しました

治療が成功して元の生活に戻れることは、患者にとっても医療者にとっても喜びです。
しかしながら、高齢になればなるほどそうではないことが増えてきます。
目標は元に戻ることではなく、限界のある中で自分らしく暮らせることにシフトします。
「治らない」という言葉は、医療が何もできないという意味でも、見捨てるという意味でもないのです。
医療は、病気を治すことだけでなく、病気や障害がある中で自分の暮らしを作る時のお手伝いをする役割もあります。
病気がないことがいいことなのではなく、病気があるけれどもうまく暮らしていけることが目標です。
そうして考えていくと、自分にとって必要な治療、不要な治療が見えてくるのではないでしょうか。
自分はこのように生きていきたいからこの治療を選ぶ、このように生きたくないからこの治療は選ばない、というように。
人はいつかは最期を迎えます。
「死に方」は選べませんが、最後に向かう「生き方」を選ぶことができます。
私たちが選択できるのは最期に向かう「生き方」です。
あなたはどのような生き方を選択しますか?そのためにどのような治療を選択しますか?

これからの治療選択に迷っている方へ.pdf