第32回日本老年学会総会 合同セッション 優秀賞を受賞しました。

第32回日本老年学会総会 合同セッションにおいて、自立促進と精神保健研究チーム 専門副部長 小原由紀が優秀賞を受賞しました。

受賞タイトル

口腔乾燥感が身体的フレイルの発現に与える影響の検討
―地域在住高齢者における5年間の縦断研究―

受賞者

自立促進と精神保健研究チーム 専門副部長 小原 由紀

受賞研究の概要

 高齢期に多くみられる口腔症状のひとつである口腔乾燥感は、咀嚼や発音、嚥下といった口腔の健康状態だけでなく全身状況にも影響すると考え、私たちは、板橋お達者健診に参加された地域在住高齢者を5年間追跡し、口腔乾燥感の有無が、身体的フレイルに与える影響について分析を行いました。
 その結果、口腔乾燥感があったグループの身体的機能等の低下を示す身体的フレイルの発生率は37.0%であり、口腔乾燥感がなかったグループの20.3%と高く、年齢や性別、全身疾患などの影響を調整しても、身体的フレイル発現リスクが1.8倍高い結果を示していました。比較的自覚しやすい口腔症状である口腔乾燥感は、健康寿命の延伸に影響する身体的フレイルのリスクを高める因子である可能性が示唆されました。


小原専門副部長 賞状とともに
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