Regional IPA/JPS Meetingにて、Presentation Awardを受賞しました。

Regional IPA/JPS Meetingにおいて、自立促進と精神保健研究チーム 岡村 毅 研究副部長がPresentation Awardを受賞しました。

大会名

Regional IPA/JPS Meeting

発表タイトル

What happens to people living in Tokyo metropolitan with cognitive impairment in 5 years?

発表者

自立促進と精神保健研究チーム 研究副部長 岡村毅
共同発表者:宇良千秋、釘宮由紀子、岡村睦子、山村正子、岡戸秀美、杉山美香、多賀努、枝広あや子、粟田主一

受賞内容について

 認知症をもつ人は今世紀半ばには国民の10人に1人以上になるとも推定されています。しかし地域に住む認知症をもつ人に何が起きるのか、実はほとんどわかっていません。
 その理由は、定期的な疫学調査では、「いつの間にかいなくなってしまった人」「郵便物に反応が難しい人」のことは分からないからです。個人情報の壁もあり、積極的に調べることは難しい面もあります。
 私たちは、単に遠くから調査をするのではなく、臨床家としても調査地域に常にいて、支援者でもあるという立場をもつことで、密接に関与し続けるという研究をしています。これはコミュニティ参加型研究(Community-based participatory research)といい、諸外国では徐々に行われている方法です。これにより、板橋区のある地域7000名の調査から約200名の認知症をもつ人を同定し、その後の5年間でどうなったかを調べることができました。
 その結果、5年後も地域在住であったのは53%でした。亡くなった方は13%、施設に入所された方は12%でした。また、このような強力な態勢を組んでも、13%の方とは連絡が取れなくなりました。
 約半数の人が5年間で地域からいなくなってしまうという事実を踏まえて、今後の支援の研究をしたいと思います。



岡村先生 賞状と共に
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