日本神経病理学会2022年度学会賞を受賞しました

坂下泰浩先生(金沢大学付属病院)は、日本神経病理学会2022年度学会賞を受賞しました。
※責任著者:東京都健康長寿医療センター 高齢者ブレインバンク 特任研究員 村山 繁雄

受賞者

坂下泰浩先生(金沢大学付属病院)
※責任著者:東京都健康長寿医療センター 高齢者ブレインバンク 特任研究員 村山 繁雄

論文名

<原著論文部門 1 篇>
Lewy pathology of the submandibular gland in Lewy body disease: A report of autopsy cases NEUROPATHOLOGY 2021; 476-783.

受賞の概要

 Lewy小体病(LBD)は、Parkinson(PD)Lewy小体型認知症(DLB),純粋自律神経不全症を含む神経変性疾患で,病理学的にはα-synucleinを主要構成成分とするLewy小体が、中枢および末梢神経系に出現することが特徴です.診断は死後の病理解剖でLewy小体病理を確認することで確定しますが,近年末梢組織の生検による診断法が検討されており,顎下腺は実現可能性のある生検部位として米国で注目されています.今回我々は,当院における病理解剖例を後方視および前方視的に検討することで,顎下腺Lewy小体病理のLBD診断における感度がPD89.1%DLB75.4%であること,また特異度がPDおよびDLBのいずれでも100%であることを明らかにしました.またLBDの病期の進行に伴い感度が高まることを明らかにしました。生前診断に有効であることを示した点で、国際的に貢献することができました。


坂下先生及び村山先生 写真
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