第11回日本認知症予防学会学術集会において杉山美香研究員が浦上賞を受賞しました。

第11回日本認知症予防学会学術集会において自立促進と精神保健研究チーム研究員杉山美香が、浦上賞を受賞しました。

受賞名

浦上賞

発表タイトル

「将来自分が認知症になること」への不安と総死亡への関連

受賞者

自立促進と精神保健研究チーム 研究員 杉山美香

受賞内容

 近年、我が国では認知症の人が安心して暮らし続けるための様々な取り組みがなされているが、自分自身の将来の認知症に関する不安感を持つ高齢者は多いと思われます。本研究は大規模コホートデータを用いて、将来自分が認知症になることへの不安と総死亡の関連について検討しました.結果、ベースラインの不安感はとても思う7.25%、まあ思う34.43%、あまり思わない45.09%、全く思わない13.23%でした。将来認知症になることへの不安感を「全く思わない」とする人は「とても思う」人に比べ死亡リスクが高く、総死亡との関連がみられ、男性であること、前期高齢者でより関連が顕著でした。認知症への不安感の解消は重要な課題ですが、将来認知症があることは必ずしも悪いことではなく、自身の認知症予防や健康管理に取り組むなどの行動変容のきっかけとなる可能性が示唆されました。