第11回日本認知症予防学会学術集会において阿部巧研究員が浦上賞を受賞しました。

第11回日本認知症予防学会学術集会において社会参加と地域保健研究チーム研究員 阿部巧が、浦上賞を受賞しました。

受賞名

浦上賞

発表タイトル

地域在住高齢者を対象としたコホート研究参加者における4年間の認知機能の変化の推移とその特徴:IRIDE Cohort Study

受賞者

社会参加と地域保健研究チーム 研究員 阿部巧

受賞内容

 認知機能評価のスコアは変動することが知られています。しかし、そのスコアの変動がその後の認知機能の推移とどう関連するかについての知見は、ほとんどありませんでした。また、認知機能の推移を把握するためには、追跡調査が必須となりますが、途中で研究不参加になるケースが少なからず存在します。そのため、研究不参加、つまり脱落も考慮することが大切です。以上を踏まえ、IRIDEコホート研究(当研究所が関与する地域コホート研究から得られたデータの統合研究)のデータセットを用いて、ベースライン調査、2年後調査、4年後調査の情報がある2,124名のデータを解析しました。その結果、ベースライン調査から2年後調査にかけて認知機能のスコアが低下することは、4年後調査時に、2年後調査時に比べてスコアが上がることと、脱落する(研究不参加になる)ことと関連していました。先行研究を踏まえると、研究不参加になった者は認知機能低下が進行している可能性が高いので、2年間で認知機能が低下し、その後の研究への不参加となった者へのサポートが重要であることが示唆されました。

阿部先生賞状とともに
浦上賞(賞状).JPG