第29回日本未病学会学術総会において、老化機構研究チーム システム加齢医学 研究員 竹岩俊彦が、優秀演題賞を受賞しました。
第29回日本未病学会学術総会
優秀演題賞
筋肉ミトコンドリアの呼吸鎖超複合体形成の可視・定量化に基づくサルコペニア未病への介入・予防法の開発
老化機構研究チーム 研究員 竹岩 俊彦
共同演者:東 浩太郎、北見 俊守、井上 聡
ミトコンドリアは、細胞の活動に必要なエネルギーの産生や筋肉の有酸素運動に重要であり、サルコペニアやフレイルとの関連が指摘されています。我々は世界に先駆けて、ミトコンドリアにある呼吸鎖超複合体がエネルギー産生や筋肉の運動能力の向上に働くことを明らかにし、超複合体のサルコペニア予防・治療への応用を提唱してきました。しかし、超複合体を生細胞で精密に測定する手法がなく、超複合体形成の制御メカニズムは十分に解明されていませんでした。
本研究では、FRETと呼ばれる現象を利用し、生細胞で超複合体を精密に測定することに成功しました。また、この方法を用いたケミカルスクリーニングから超複合体を制御する新規の化合物を同定し、その作用を細胞・動物モデルでその有用性を評価しました。本研究成果は、未病期のサルコペニアに対する介入ならびに予防薬の開発に貢献するものと期待されます。
竹岩先生賞状とともに