The 12th IAGG Asia/Oceania Regional Congress 2023「The Outstanding Poster Presentation Award」を受賞しました(Hiroshi Murayama)

The 12th IAGG Asia/Oceania Regional Congress 2023において、社会参加とヘルシーエイジング研究チーム 研究副部長 村山洋史が、The Outstanding Poster Presentation Award(優秀ポスター賞)を受賞しました。

大会名

The 12th IAGG Asia/Oceania Regional Congress 2023

受賞名

Outstanding Poster Presentation Award(優秀ポスター賞)

発表タイトル

Trajectories of life-course financial strain and depressive symptoms: Result from the National Survey of the Japanese Elderly

受賞者

村山洋史(社会参加とヘルシーエイジング研究チーム・研究副部長)
共同演者:小林江里香、杉澤秀博、Jersey Liang

受賞内容

 高齢期の健康は、それ以前のライフステージの経済的状況に影響を多分に受けます。「長寿社会における中高年者の暮らし方の調査」(JAHEAD/NSJE)データを用い、ライフコースにわたる経済的不利の軌跡パターンと抑うつとの関連を調べました。ライフコースにわたる経済的不利の軌跡は、次の5つのパターン分けることができました:1群「persistently affluent」(安定的にゆとりあり; 22.1%)、2群「increasing affluence」(生涯を通じてゆとりありに移行; 21.7%)、3群「consistently modest」(安定的に中位; 28.0%)、4群「slightly decreasing affluence」(生涯を通じてゆとりなしに移行; 11.3%)、5群「persistently poor」(安定的にゆとりなし; 17.0%)。社会人口学的要因や健康関連要因を統計学的に調整した上で抑うつとの関連を見たところ、5群と比較して、1群、2群では抑うつのリスクが低いという結果でした。生涯を通じて安定的に経済的ゆとりがあることと共に、経済的に不利な状態から脱却したという経験は、高齢期の精神的健康の維持に寄与している可能性が示唆されました。


村山先生表彰状とともに
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