<プレスリリース>『高齢者施設入居者を対象としたオンライン囲碁プログラムの 開発と評価』研究プロジェクトが開始

発表内容の概要

 湖山医療福祉グループと東京都健康長寿医療センター研究所 社会参加とヘルシーエイジング研究チームは、タブレットを用いてインターネット上で囲碁を学ぶ「オンライン囲碁プログラム」を開発し、プログラムが高齢者施設入居者に与える効果を検証する研究プロジェクトを開始しました。
 新型コロナウイルス感染症や季節性インフルエンザなどの感染症の流行時には、高齢者施設で面会やレクリエーション活動が制限されることがあります。日常生活における楽しみや人との交流が少なくなることは、精神的健康状態や認知機能(脳の機能)を低下させるリスクになります。これまで東京都健康長寿医療センターでは湖山医療福祉グループの協力を得て、施設のレクリエーションとして囲碁が認知機能の維持に有効である可能性を示してきましたが、囲碁を通じて人と交流するため感染症流行時には中断せざるを得ないという課題がありました。この課題を解決するために、人と交流せずに囲碁を楽しむ方法として、タブレットを用いてインターネット上で囲碁を学ぶ「オンライン囲碁プログラム」を開発しました。
 研究の参加者は湖山医療福祉グループの関連施設に入居中の高齢者で、週1回、1回あたり30分、合計15回(約4か月間)、オンライン囲碁プログラムを受講します。囲碁プロ棋士が講師を務め、ビデオ通話とインターネット対局サイトを用いて遠隔地から囲碁の入門指導を行います。また、プログラムの受講前と受講後に認知機能検査やこころの健康などに関するアンケート、インタビュー調査を行い、プログラムが参加者の健康状態や日常生活に与える影響を調べます。
 本研究でプログラムの実現可能性および効果が明らかになった際には、将来的に感染症流行時にも継続可能かつ効果的なプログラムとして、プログラムを全国各地の施設に普及できる点で、社会的意義があります。

協力機関

 社会福祉法人 日翔会、社会福祉法人 白山福祉会、社会福祉法人 草加福祉会

オンライン囲碁プログラムの内容およびメリット

 

プレス資料

(問い合わせ先)
〒173-0004 東京都板橋区板橋 3-9-7 板橋センタービルディング8階
東京都健康長寿医療センター研究所
社会参加とヘルシーエイジング研究チーム 飯塚 あい
電話 03-6905-6781 メール aiizuka@tmig.or.jp