<プレスリリース>【対話型】旅行プログラム こことり™事業 実証試験を開始 旅をテーマにした対話を通じ、元気なこころをとり戻す

 地方独立行政法人東京都健康長寿医療センターは株式会社JTBから委託を受け、2024年9月より、【対話型】旅行プログラム こことり*1の実証試験を開始します。こことり™は、様々なストレスを理由に、「楽しむこと」から遠ざかってしまった方を対象に、JTBスタッフとの『旅をテーマにした対話』を通じて、元気なこころをとり戻すことを目指したプログラムです。本事業を通じ、QOL*2(生活の質)の向上を支援し、健康で心豊かな社会の実現に貢献することを目指します。

開発背景

 人は、対人関係、仕事の忙しさ、育児、体調不良など、様々な悩みからくる不安やストレスを感じると、活動が減少してしまう傾向があると言われています。しかし、活動が減少すると、楽しみや喜びを得ている活動からも遠ざかってしまい、気分がますます落ち込んでしまうという悪循環が生じやすくなります。こうした理由から、閉じこもりがちの生活となり、周囲との人間関係や生活を楽しむことにも消極的になり、QOLを低下させている方が少なくありません。

 こうした「楽しむこと」から遠ざかってしまった方々へ、生活の中にある小さな喜びや生きがい、人生の価値などを取り戻すための支援はまだ少なく、本人のみならず、その家族も含めた支援の提供が課題となっています。こことり™は、『旅のチカラ*3』、『交流の力』で寄り添い、活力を取り戻すサポートをすることで、QOL向上を支援する事業です。

実証プログラムの概要

 東京都健康長寿医療センターでは、病気療養中の方を対象にプログラムの実現可能性を評価します。プログラムを安全に実施することができるか、プログラムを体験した前後で患者様の気持ちがどのように変化したかを調査させていただきます。将来的には、入院中の患者様を含め、こことり™のプログラムを体験することで、やる気と活力を取り戻し、病気に対する治療やリハビリに前向きに取り組めるようになることを期待します。

事業概要

 企業、自治体、医療機関や介護施設など、「こころの元気をとり戻す支援」の提供を行っているパートナーと共に、こことり™プログラムを提供してまいります。JTBから企業、自治体、医療機関・介護施設等へプログラムの案内を行い、「こころの元気をとり戻す支援」のひとつとして、こことり™プログラムを実施します。

実証試験と評価研究概要

 東京都健康長寿医療センターでの研究概要は以下の通りです。

研究期間

研究期間:研究倫理審査委員会承認日~令和8年3月31日

データ収集期間:研究倫理審査委員会承認日~令和7年3月31日

目標症例数

10例

目的

・安全性と病院オペレーションへの適合性評価

・プログラム実施による感情変化の検証

研究デザイン

前向き観察研究

東京都健康長寿医療センター リハビリテーション科専門部長 加藤 貴行医師 コメント

旅とは、住む土地を離れてよその土地を訪れるという、誰もが味わったことのある特別な体験です。

旅の体験を思い出して語ることや、今後体験したい旅について話してみることは、

「こころの元気をとり戻す」ために役立つと思います。

このプログラムが、病気とともに生きる患者さんの生活の質(QOL)の向上につながることを期待しています。

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*1 こことりは、株式会社JTBが商標登録申請中です。

*2 Quality of lifeの略で患者様の身体的な苦痛の軽減、精神的、社会的活動を含めた総合的な活力、生きがい、満足度という意味が含まれます。

*3 旅のチカラは、株式会社JTBの登録商標です。

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プレス概要

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<報道関係>
地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター 
経営企画局事務部総務課総務係広報担当 TEL:03-3964-1141