<プレスリリース>AMED事業における令和7年度「予防・健康づくりの社会実装に向けた研究開発基盤整備事業(ヘルスケア社会実装基盤整備事業)」の研究課題の採択について

2025.9.11 

概要

 地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター(東京都板橋区、理事長:秋下雅弘)(以下、健康長寿医療センター)、国立大学法人筑波大学(茨城県つくば市、学長:永田恭介)(以下、筑波大学)、日本電気株式会社(東京都港区、取締役 代表執行役社長 兼 CEO:森田隆之)(以下、NEC)、FrontAct株式会社(東京都中央区、代表取締役:野村武彦)(以下、FrontAct)は、このたび、国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)の公募する研究開発事業に、上記四者のプロジェクトが採択されたことをお知らせします。
 このプロジェクトは、高齢者の健康寿命を延ばし、介護が必要な状態になるのを防ぐことを目的としています。健康長寿医療センターの大渕修一研究部長を研究代表者として、FrontAct、NEC、筑波大学が研究開発分担機関として参画し、共同で研究を進めます。
 今回の研究では、特に「プレフレイル」や「フレイル」と呼ばれる、健康と要介護状態の中間にある高齢者を対象とします。具体的には、以下の2つのウェアラブル機器及び、健康長寿医療センターが開発した高齢者の方々の行動を変えるアプリの効果を検証します。

・NECの歩行センシングインソール「A-RROWG」
・FrontActのリストバンド型活動量計「ミモリー(MiMoRy)」

 本研究で用いる「高齢者の方々の行動を変えるアプリ」は、東京都事業「高齢者の健康づくりに資するスマートウォッチ等デジタル機器活用事業(2022年度から2024年度)」(「『未来の東京』戦略」事業)により開発したものです。

 本研究では、ウェアラブル機器やアプリ等のデジタルヘルス介入によるフレイル予防の科学的根拠(エビデンス)が不足しているという課題を踏まえ、信頼性の高いランダム化比較試験(介入群と対照群をランダムに割り付けて効果を検証する方法)を実施し、統計解析は筑波大学にて行います。大規模かつ長期間にわたる介入試験により、フレイル予防効果を科学的に証明することを目指します。

 健康長寿医療センター、筑波大学、NEC、FrontActは本研究を通して、一人ひとりの高齢者が自ら健康づくりに取り組むきっかけを作り、より長く健康でいられる社会の実現に貢献していきます。

採択事業概要

採択された事業名:令和7年度「予防・健康づくりの社会実装に向けた研究開発基盤整備事業(ヘルスケア社会実装基盤整備事業)」
研究分野名:老年期の健康課題(認知症、サルコペニア、フレイル)分野
研究開発課題名:プレフレイル・フレイル者のウェアラブルデバイス利用による行動変容と健康アウトカムへの改善効果の検証―無作為化比較対照試験
研究代表者:大渕 修一(研究部長)
研究代表機関:地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター

参考リンク

AMED公募情報:https://www.amed.go.jp/koubo/12/02/1202C_00051.html

ミモリー:https://frontact-gl.com/ja/product-information/product/mimory/

NEC歩行センシング・ウェルネスソリューション:https://jpn.nec.com/wellness/index.html

プレス概要

(問い合わせ先)
東京都健康長寿医療センター研究所
福祉と生活ケア研究チーム 専門副部長 河合 恒
TEL: 03-3964-3241 内線 4243
E-mail: hkawai@tmig.or.jp