東京都健康長寿医療センター研究所社会参加とヘルシーエイジング研究チームでは、充実した高齢期を迎えるための情報を提供する、40~60代くらいの「プレシニア」に向けたWebサイト(https://presenior.jp/)を開設しました(別添:サイト案内のチラシ)。サイト内にある「ライフスタイル診断」では、現在の状態について回答することで、将来、自分にどのようなリスクがあるのかを知り、診断結果に応じたアドバイスを得ることができます。また、プレシニア世代代表のキャラクター「プレシニャン」が登場する四コマ漫画と解説コラムにより、日常に潜む将来へのリスクについて楽しく学ぶことができます。
当研究チームは高齢者の社会とのつながりに関する研究を行ってきましたが、孤立状態に陥っている高齢者は健康や経済的な問題も合わせ持つことが多く、複合的なアプローチが必要であること、また、高齢期に深刻な状態に陥ることを防ぐには中年期からの取り組みが必要であることを強く認識しました。さらに、一人暮らしの高齢者が増加する中で、高齢期に向けた早めの準備はこれまで以上に重要になっています。
そこで、多忙な世代でもスマートフォンなどで気軽に利用できる「プレシニアのためのライフスタイル診断」を開発しました。ライフスタイル診断は、「自分のリスクを知る」機会を提供するだけでなく、それぞれの課題に応じた対策や相談窓口などの情報も提供することで、より良い将来に向けて前向きな一歩を踏み出せるように後押しすることを目指しています。
ライフスタイル診断は、「病気の予防・管理」「生活習慣」「社会とのつながり」「家計・生活」「知識習得・活用」の5領域における22個のチェック項目によって構成されます。健康、社会関係、経済関連の研究者や相談機関等での実務経験をもつ専門家14名が、先行研究の文献による検討、他の専門家へのヒアリング、オンライン予備調査に基づき、チェック項目の選定やリスク判定基準の設定、保有するリスクに応じたアドバイスの作成を行いました。開発にあたっては、厚生労働科学研究費補助金政策科学総合研究事業(政策科学推進研究事業)の助成を受けました。
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