【職位】
社会参加と地域保健研究チーム 研究部長
【経歴】
北海道大学卒
【専門領域】
公衆衛生学、老年医学
【所属学会】
日本老年医学会専門医・指導医・代議員
日本公衆衛生学会認定専門家・評議員
日本老年社会科学会 理事
認知症未来社会創造センター 副センター長
コホート研究データ統合活用チーム チームリーダー
藤原 佳典
コホート研究データ統合活用チームは、当センターの大目標である"認知症予防の推進"を達成するための強力な駆動エンジンとなる「認知症リスクチャート」の開発と普及に取り組みます。
「認知症リスクチャート」とは、個人の生活習慣、病歴、検査所見等をもとに将来的に認知症を発症する確率を高い精度で予測するとともに、個々のリスク因子を取り除くことにより認知症がどの程度予防できるかを図やグラフにより視覚化するものです。リスクチャートを活用することによって、様々なリスク因子をもつ個人に対し、認知症予防に有効な保健指導や個別化医療を重点的に行うことが可能となります。
「認知症リスクチャート」の開発にあたっては、研究所で実施中の複数の地域コホート研究のデータを統合した解析を行い、さらには病院データベースやバイオマーカー研究で得られた成果を採り入れていく計画です。未来の東京において本リスクチャートを活用した認知症の予防策が普及していることを願っております。
コホート研究データ統合活用チームは、「認知症リスクチャート」の開発データの中核となる複数の地域コホート研究-板橋区民を対象としたお達者健診、SONIC、草津町研究、鳩山町研究、高島平研究等-を遂行する研究所の社会科学系の各研究チームから構成されています。医学、運動科学、理学療法学、心理学、社会学、栄養学等の様々な専門性に基づき多角的に「認知症の予防、及び共に暮らす地域」に関わる研究を進めております。
IRIDE Cohort Study
2020年度に、お達者検診、SONIC、草津町研究、鳩山町研究、高島平研究のデータを統合し、データセットを作成しました(IRIDE Cohort Study:IRIDE-CS)。今後はIRIDE-CSを活用し、認知症や要介護状態の発生、寿命に大きく関連する危険因子とその影響度を明らかにします。最終的には、その結果を視覚的にわかりやすく利用できるように、リスクチャート(図表やグラフ)を作成いたします。
「認知症、要介護、死亡の要因解明と発症予測に関する地域コホート統合研究」にご協力いただいた方へ(PDF)