この指針は、がん、もしくはがん疑いと診断されたすべての患者さんを対象としています。特に、ご自身で判断することが難しい場合についても、丁寧に対応いたします。
当センターでは、各診療科が連携し、キャンサーボード(Cancer Board) や 多職種カンファレンスを通じて治療方針の共有と検討が行われています。患者さんご本人やご家族の意思とお考えを大切にし、治療内容や病状について分かりやすくご説明いたします。
患者さんがご自身の判断に不安がある場合には、医師や専門職が協力して、ご本人の理解の状況を確認し、ご家族や信頼されている方と相談しながら治療方針を考えてまいります。「もっと詳しく知りたい」、もしくは「あまり詳しく知りたくない」など、ご本人のお気持ちを尊重し、ご説明の範囲を調整いたします。ただし、安全に治療を進める上で必要な情報については、丁寧にお伝えいたします。
ご本人のお考えが途中で変わることも自然なことであり、その都度ご希望をうかがい、説明の内容や範囲を調整いたします。ご本人の意思を尊重しながら、柔軟に対応してまいります。
治療方針の決定において難しい判断を要する場合には、生命倫理審査委員会にも諮問のうえ、慎重に対応を進めてまいります。
この指針は、社会的な考え方や法律、医療の変化に合わせて、がん診療委員会で見直しを行い、よりよい形へと改善を重ねてまいります。