腎臓内科・透析科

午前 武井
腹膜透析









板橋
鶴田
腹膜透析









武井
橋本
腹膜透析









板橋
松野
腹膜透析










腹膜透析









午後 武井
鈴木
腹膜透析









鶴田
腹膜透析









山中
腹膜透析









板橋
太田
腹膜透析









腹膜透析









特徴

高齢者では腎臓の働きが正常の方でも若年成人に比べて約70%まで低下していくと言われています。そのため、ひとたび腎臓病を生じると末期腎不全へと進行し、腎代替療法(透析治療・腎移植)を受ける危険性が出てきてしまいます。年々増え続ける腎臓病を早期発見し、個々の患者さんに合わせた適切な治療を行い、末期腎不全への進展抑制に努めます。
当科の診療のポリシーは「患者さんを中心に考える」ということです。患者さんの家族を含め、皆が納得できる診療をめざしたいと思います。高齢者に限らず幅広い年齢層の患者さんをお受けいたしておりますのでご紹介ください。

  • 慢性腎臓病(CKD)を治すためには早期発見・早期治療が大切です。健康診断などで尿所見異常(蛋白尿、血尿)がみられましたら早めに受診してください。
  • 腎機能の低下がみられている場合はさらに低下しないように薬物、食事、生活環境を見直す必要があります。血圧、むくみ、貧血、骨の異常、心血管病などの様々な問題を生じてきますので他科やかかりつけ医と連携して診療していきます。
  • 難治性ネフローゼ症候群、難治性血管炎・膠原病に伴う腎障害の診療に精力的に取り組んでいきます。難治性腎疾患に対し最善の治療法を確立していきます。
  • 末期腎不全の患者さんには、それぞれの患者さんに配慮した透析治療、合併症管理を行い、生活の質の向上に努めます。

外来医師配置表

疾患診療方針概要

  • 腎機能正常(蛋白尿・血尿)/腎機能軽度低下(CKDステージ1-2, GFR≧60):血液・尿検査、エコー検査に加え、腎生検による組織検査が必要となることがあります。腎炎・ネフローゼ症候群、急速進行性腎炎症候群の場合、精査した上で治療(ステロイド薬・免疫抑制薬・分子標的薬(リツキシマブ, アバコパン)など)を決めていきます。
  • 腎機能中等度低下(CKDステージ3-4, GFR15~59):血液・尿検査、レントゲン・心電図・エコー・体液検査などにより腎臓機能の評価、合併症の有無を調べます。末期腎不全進展抑制のために食事療法(減塩食など)、薬物療法(降圧薬・利尿薬、高カリウム血症治療薬、リン吸着薬、代謝性アシドーシス改善薬、エリスロポエチン製剤・HIF-PH阻害薬、SGLT2阻害薬など)および合併症の予防・治療を行います。
  • 腎機能高度低下(CKDステージ5, GFR<15): 腎代替療法(血液透析・腹膜透析・腎移植)について説明、相談し、選択します。血液透析の準備(ブラッドアクセスの作成)および導入、腹膜透析導入を行っています。退院後の外来維持透析は、当センターの透析センターや、通院しやすい近隣の施設をご紹介しております。生活機能の低下している高齢の患者さんについては、透析導入の有無についてのご相談もしております。
  • 腎障害を進行させないためには、高血圧、糖尿病、脂質異常症、高尿酸血症などをしっかりコントロールすることが大切です。これらの生活習慣病を栄養指導、生活指導、薬物療法などによりサポートいたします。
  • 急性腎障害:原因検索を行い加療します。状況に応じて腎生検を行うこともあります。障害の程度によっては透析療法を行っています。
  • 自己免疫疾患など:血液透析以外の血液浄化療法である血漿交換や血液吸着についても、当該科と連携して透析センターにて行っています。

透析センターについて

透析ベッドは18床あり、オンライン血液濾過透析対応となっています。個室透析は1床あります。

  • 透析センターでは腎不全に対して血液透析、血液濾過透析、オンライン血液濾過透析を行っております。透析導入やさまざまな合併症の管理を行うほか、手術や急性疾患で入院中の透析治療をサポートいたします。新規導入患者数は、令和2年度:血液透析62例・腹膜透析3例、令和3年度:69例・腹膜透析2例です。
  • 自己免疫疾患などに対し血漿交換療法、血液吸着両方(顆粒球吸着、LDL吸着など)などのアフェレーシス療法を施行しています。
  • 特定集中治療室においては急性腎障害に対する持続緩徐式血液濾過透析、敗血症に対するエンドトキシン吸着を施行しています。
  • 透析センターでは外来における維持透析を受け入れております。月・水・金曜日の午前・午後および火・木・土曜日の午前・午後に行っております。送迎サービスはありません。高齢者での透析導入が増えている現状を踏まえ、フットケア(月1回)、栄養サポート、エルゴメーターを用いた運動療法を行っております。

最近の主な業績

  • 高齢者の高血圧と尿中Na/K比の関連性を見出し、牛乳と緑黄野菜摂取習慣が尿中Na/K比を低下させ血圧を下げる可能性を示した.
    (Hypertens Res. 2022 Dec 16. doi: 10.1038/s41440-022-01135-4.)
  • 高齢者糖尿病性腎臓病(DKD)の臨床病理学的プロファイルを明らかにした.
    (Nephrology (Carlton). 2022 Aug;27(8):701-711. doi: 10.1111/nep.14044.)
  • 加齢腎と高血圧性腎症(腎硬化症)の病理学的差異を検証し間質線維化・尿細管萎縮の程度に有意な差異があることを示した.
    (Clin Exp Nephrol. 2022 Jun;26(6):530-539. doi: 10.1007/s10157-022-02189-x.)
  • 血液透析患者における酸化型・還元型ビタミンCが極めて低値であり、カリウム値と相関していることを見出した.
    (Life (Basel). 2021 Sep 28;11(10):1023. doi: 10.3390/life11101023.)
  • 日本人の推定糸球体濾過量eGFRとeGFR(シスタチンC)の年齢による乖離を調べ、eGFRからeGFR(シスタチンC)へ変換する式を考案した.
    (Clin Exp Nephrol. 2020 Mar;24(3):216-224. doi: 10.1007/s10157-019-01797-4.)
  • 高齢ANCA関連血管炎患者における好中球細胞外トラップのマーカーのシトルリン化ヒストンH3は重症度を評価する有用なマーカーになり得ることを示した.
    (Geriatr Gerontol Int. 2019 Mar;19(3):259-264. doi: 10.1111/ggi.13596.)

スタッフ紹介

腎臓内科・透析科部長(診療科長)

武井 卓

たけい たかし

出身大学新潟大学
卒業年次平成7年
専門腎臓内科疾患全般、腎炎、ネフローゼ症候群
担当外来/担当診療科腎臓内科・透析科
資格日本内科学会認定医・日本内科学会 総合内科専門医
日本腎臓病学会専門医・指導医・評議員
日本透析医学会認定専門医・指導医
日本老年医学会専門医・指導医

腎臓内科・透析科部長(診療科長)

板橋美津世

いたばし みつよ

出身大学東京女子医科大学
卒業年次平成8年
専門腎臓内科疾患全般、急速進行性糸球体腎炎
担当外来/担当診療科腎臓内科・透析科
資格日本内科学会認定医・日本内科学会 総合内科専門医
日本腎臓学会専門医・指導医・評議員
日本透析医学会専門医・指導医
日本老年医学会専門医

腎臓内科・透析科医長

鈴木 訓之

すずき のりゆき

出身大学杏林大学
卒業年次平成15年
専門腎臓内科・透析
担当外来/担当診療科腎臓内科・透析科
資格日本内科学会認定医・総合内科専門医
日本腎臓学会専門医・指導医
日本透析医学会専門医・指導医
日本老年医学会専門医・指導医
日本透析医学会VA血管内治療認定医

腎臓内科・透析科専門医長

岡 雅俊

おか まさとし

常勤医
  • 松野 志歩(まつの しほ)
  • 山中 法子(やまなか のりこ)
非常勤医
  • 鶴田 悠木(つるた ゆうき)
  • 橋本 征治(はしもと せいじ)
シニアレジデント
  • 井沢 理乃(いざわ あやの)
  • 太田 由衣(おおた ゆい)
  • 福島 薫子(ふくしま かおるこ)